黒瀬街道

黒瀬街道 特別編 八百津町久田見中盛西・野黒と小洞辻 2024年4月13日(土)

 
右図は明治44年測量・大正元年発行の五万図「金山」の久田見中盛・野黒の周辺。
赤線は黒瀬街道の道筋。

郵便局の位置が現在と違うが移転したのだろう。
古い五万図
地図1
久田見中盛西
コース地図
地図2
2016/10/7に黒瀬街道を左図の北から来て郵便局の分岐を間違い県道に出てしまった。
間違いに気付き、次の広い道路で街道筋に戻ったが郵便局から図中のT字路まで歩いていない。今回はこの区間を歩いた。


注記:『黒瀬街道調査報告書』には左図茶線は「新しい黒瀬街道の道筋(主として明治・大正の頃)」、赤線は「古い黒瀬街道の道筋(主として江戸時代の道)と記されている。
以下、色分けは同じ。

《時間》 郵便局11:25 → T字路11:42 → 郵便局11:55

馬頭観音 新道の分岐
馬頭観音 新道の分岐(新道が三尺道??)

上右画像は地図2にある新道の分岐と思われるが三尺道。その上、時代的に新しいのに街道に該当する道跡が残っていない。これまで絶対視していた『黒瀬街道調査報告書』に疑念が生じた。


久田見野黒
久田見野黒の航空写真

上画像の谷道が新道、トラバース道が旧道と言うのも疑問に思う。通常谷道が先で改良してトラバース道になるのではないか。
 寶蔵寺横の谷道の入口 谷道と県道83号線の合流点
寶蔵寺横の谷道の入口 谷道と県道83号線の合流点

小洞辻

前回は小洞辻の重要性に気付かなかったが、小洞辻は八百津から久田見中心部を繋ぐ要衝だった。
瓶割坂から続く道・鯉居から南宮川に沿って登る黒瀬街道・油皆洞から登る道・杣沢から小洞を通る道等が収束し久田見村中心部へ向かう交差点になる。

右画像のようにバス停が変わったので調べると予約しなければ乗れないようだ。
バス停 バス停
左:新タイプ、右:旧タイプ

数値地図 古い五万図
上左図の「新道の合流点」は『黒瀬街道調査報告書』の明治・大正期の道筋に、上右図の旧道の合流点は江戸時代の街道筋に該当する。
下画像はそれぞれ現在の状況。
新道合流点 旧道合流点

原石山 左画像は黒瀬街道新道合流点付近。

新丸山ダム原石山周辺工事の為に黒瀬街道はダンプ道になり、小屋ヶ根峠南400mから県道83号出合までの間は姿を変えたようだ。
中電東部幹線巡視路から見る原石山


参考資料:『黒瀬街道調査報告書−中野方小規模生活ダム建設に伴う調査』
      平成9年3月19日発行 恵那市文化振興会(可児市図書館郷土資料室在開架)


黒瀬街道 其の1 (福地村下落合〜久田見村清水谷)
黒瀬街道 其の2 (小屋ヶ根峠 細目村鯉居〜久田見村清水谷)
黒瀬街道 其の3 (黒瀬湊〜鯉居橋)
黒瀬街道 其の4 (たがみ峠越え 中野方村笹葉〜蛭川村辻屋橋)
黒瀬街道 其の5 (蛭川村辻屋橋〜高山村狸洞)
黒瀬街道 其の6 (坂折峠越え 福地村蔵橋〜中野方村権現神社)
黒瀬街道 其の7 (中野方村内と権現山)
黒瀬街道 其の8 (最終章、高山村木積沢狸洞から日比野村並松の飛騨街道分岐まで)


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