大船権現山

大船権現山 598.8m 八百津町八百津 2023年2月17日(金)
五万図「金山」「美濃加茂」

赤薙は、加賀白山の石徹白に相当する役割があったという話を聞いたことがある。(出典を探したが見つからなかった。)
赤薙庚申堂には阿弥陀如来像と役行者の石像があるという。
と云うことは当然大船権現への参道があることになる。その有力候補は庚申堂北200mから西に入った地理院地図に破線路があるルートと推測できる。
今日はこの参道と大船権現山から西に伸びる破線路を時間が許す限り歩こうと思う。

コース地図
 
《時間》

P  09:35 ⇒ 大船権現山 10:30  
⇒ 権現林道出合 11:30〜11:40 ⇒ P 12:55   

《赤薙庚申堂》

集落内には車を置く場所がない。探しに探して北山へ向かう道の路肩に車を置き、傾斜地なので2本輪留めをした。集落内を行き庚申堂を訪ねた。

お堂の外には庚申碑の他に3基、堂内には祭壇の中央に阿弥陀如来が祀られていた。お堂の回りを探したが役行者の石像はなかった。

庚申碑 庚申堂内
庚申碑 堂内の祭壇

《大船権現山へ》

入山地点は舗装道路のドンツキ、民家と棚田の間から。谷の奥まで棚田跡が続いているが、畦道は完全崩壊。田んぼ跡を抜けると尾根の畑跡にピンクのテープがあり安心の道案内。そして権現林道の北側の権現山登山口に着いた。

入山地点 参道
入山地点 参道

登山道は当然参道の跡になる。入口から3分の所で道が分岐した。そして尾根に乗り、山頂を北に巻く道の分岐(反射板への作業道)。この道は赤薙から下米田/比久見に下る為の巻き道なのだろう。

折角なので三角点に挨拶に寄ったが前に来た時よりも標石の回りが綺麗になっている。大船権現にも挨拶をするが、辺りは前よりもさびれた感じがした。
(今回は3回目、1回目:2004/5/5 2回目:2018/2/23

道の分岐 三等三角点八百津
道の分岐 三等三角点八百津(ヤブが切ってある)

《八百津町/川辺町の町界を行く》

山頂でコンパスをセットして雑木のヤブを下ると反射板の裏手に出た。ここからも作業道を下らずヤブの中を進むと鞍部に出た。

鞍部からはピンクのテープがあり、道(切り開き)は明確になった。標高点553mで右折、飯谷川が近くなり、この谷で戻ろうかと思ったが倒木が一杯。歩き始めてまだ80分、戻りは林道だし2時間まで進むことにした。

町界の切り開き 飯谷川
町界の切り開き 飯谷川

右側の谷の先に林道が見える辺りでピンクのテープはなくなった。変だとは思ったが直進したが、やっぱり変だと引き返した。
詳細図
さて、谷から林道に下りようとしたが間伐木で下りられない。 ここでタイムリミット、権現林道に下りることにした。

(こんな遠くまで来れるとは思わず予習不足。でも町界の踏み跡があれば気が付いただろうに。町界を外して焦っていたのかもしれない。)

 
《権現林道》

尾根を下ると法面が高そうなので沢を下った。下るにつれて沢は狭くなったが無事林道に下りることができた。林道出合で休憩して思案を巡らす。
2022/12/9に出合った論出官行造林の看板の道は権現林道下をトラバースしている。この道が町界尾根を越える為には林道を横切るはず。林道の谷側に踏み跡を探しながら戻ることにした。

かなり東進した所で踏み跡を見付け、これに入った。もし連続して下りだったら戻るつもりでいたが20m程下るとトラバース道に出合った。右は少々ヤブ。ここは当然左折する。少し先で見覚えのある論出官行造林地の看板に出合った。
 
 林道直下の道  論出官行造林の看板と道 
 林道直下の道 論出官行造林の看板と道 
 
またすぐ先で官行造林の看板のある道の分岐。この分岐には2019/12/21と22/12/9に来ている。そして林道のヘアピンカーブの下に来ると前はヤブっぽかった棚田跡に通じる道が綺麗になっていた。この道は2021/11/28、えん堤手前の激ヤブで引き返している。

官行造林の看板と道   棚田跡からえん堤へ下る道 
官行造林の看板と道(右)  棚田跡からえん堤へ下る道 

 ヘアピンカーブの広い路肩には軽ワゴン車が1台。林道を下ると次のカーブの所にまた踏み跡を見付けた。
この道に入ると尾根道になり雨水に掘られた溝が谷に向かっている。この谷は危険なので尾根を探すと畑跡があり、塩ビパイプがあった。

 畑跡の石積み 畑跡の塩ビパイプ 
 畑跡の石積み  畑跡の塩ビパイプ

次第に明確な道になり、馬が通えるくらいの巾がある。 そして谷底が見えたが対岸に下れるか不安になる。

 道跡  谷 
道跡   谷底

慎重に下ると、対岸には祠があり、 暗渠の上を歩き、左岸に渡る。オゥ〜!これはストリートビューで見た山際の道。棚田の中を歩き、車に戻った。
(この祠には時間超過でお参りしなかったが、これが赤薙不動で、その横に役行者の石像があるようだ。また、この道が林道南側の登山口に続いていたのだろう。)

対岸の祠   山際の突き当り
対岸の祠   山際の突き当り

《後記》
 
古道のルート地図 

2019/12/11の冒頭の古い地形図を見て違和感が。 古道は町村界の尾根道になっている。何時からだ、林道下の論出官行造地下限の道が下米田/比久見に向かう古道を考えたのは?

上図は古い地形図を張り合わせたもの。明らかに今日歩いた道が八百津町味屋と上米田村下吉田/比久見をつなぐ古道の一部だった。それにしても引き返し地点から先に踏み跡はあったのか?


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