四等三角点公事ガタワ

郡界尾根散歩(上之保船山杉山辺り) 2022年3月11日(金) 五万図「金山」

2022/1/7、予定した尾根を外した。今回はこの尾根上に道の有無を確認したい。杉山の白山神社からこの尾根を登り、郡界尾根を東進し、三角点公事ガタワを通過して、出来れば馬瀬北部線の鉄塔まで行き、巡視路で下山しようと思った。或いは途中から林道に下るという選択肢もある。


《三角点公事ガタワについて》

2015/10/10、山中で出合った字公事の山主さんは「クジ」と言われたのに『点の記』は「コウジ」となっている。クジという地名があり公事の字が当てられ、それを知らない職員がコウジとルビを振ったと言うことか。

コース地図《時間》

白山神社広場 09:50
  ↓
石仏 10:35
  ↓
公事ガタワ 11:20
  ↓
石仏 11:40〜11:50
  ↓
市道出合 12:35
  ↓
白山神社広場 12:45
《西の石仏まで》

船山杉山の最奥から林道に入り、白山神社下の広場に車を置いた。急な階段を登り、祠の右の急斜面から尾根に乗った。
尾根に踏み跡はなく、崩れた鳥屋から先はヤブになった。

白山神社 鳥屋跡
白山神社 鳥屋跡

急斜面になり、右は雨裂、尾根はヤブ。どうしてもヤブの薄い雨裂に近づいてしまう。更に急勾配になり、右はガレ、左はヤブ。尾根と沢の区別は無くなり雑木に足を掛けて登った行く。

ようやく郡界尾根が見えたが岩があり、これを右にかわし、尾根に乗った。「さてここは何所」 取り合えず高い方へ、振り返ると光背が見え、2度目の石仏に対面できた。

ヤブ 石仏
ガレ(奥)とヤブ 石仏

《三角点公事ガタワへ、そして下る》

尾根の踏み跡を進み、古い地形図にある小径の峠辺りで道跡を探したが無かった。岩尾根になり、杉山からの尾根に出合うと岩混じり尾根。そして三角点公事ガタワがあった。7年の間にヤブ化が進んでいた。

尾根の岩 三角点公事ガタワ
郡上側が板状で船山側に節理が見える 三角点公事ガタワ(廻りを整えた)

さて、どこかで右折しないといけないが、杭などはなく、踏み跡も皆無。地形は標高の数字が邪魔をして読みにくい。コンパスをセットして下ると尾根状になり、小さい鞍部に下りた。この地点に紙テープを3ヶ所付けて何処からでも見えるようにして絶対ポイントにした。

更に進むと、何と石仏が迎えてくれた。辺りに道跡を探すと小那比側にはジグザグの道があり、古い地形図にある作道・前会津に下る道だろう。船山側には谷に下る道跡が有るような無いような、東のコブを巻く道は明確にある。

この絶対安心の場所で休憩した。石仏の銘は「享保十乙巳七月吉日・施主舟山村河合覚兵衛」とあり、西の石仏より18年古い。

峠の石仏 コブを巻く道
峠の石仏 コブを巻く道

《峠道》

巻き道は、間違っても郡界尾根を越えない様に注意した。尾根を下りだすと幾度も方位をチェックし、間違いなく船山に下っていると確信する。ジグザグの道や巻き道、尾根芯を行く所などあるがほぼ尾根に沿って下って行く。

峠道 鳥屋の跡
峠道、馬も通っただろう ここにも鳥屋の跡

民家の屋根が見えると谷に下って行くがえん堤が2基あり、越えられそうだがその先は民家の裏に出そう。引き返して尾根道を下ると木製の階段があり、これを行くと祠が三宇並んでいた。

えん堤 祠
えん堤 祠(地理院地図に標示されている)


擁壁の階段を下り市道に出合い、車に戻った。
峠道入口の階段
峠道入口の階段


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