天王山

天王山 520mくらい 七宗町 2023年5月9日(火) 五万図「金山」 

神渕神社の裏参道探し。
右図は大正元年発行の五万図「金山」

龍門寺の北から登る参道が表参道にふさわしい。またこの道は追分から峠1を越えて葉津川右岸に出合い、少し下って川を渡る道と合流している。

万場から中根峠を越えた道は葉津から南下した道と合わせて葉津川沿いを下り支谷に入り、峠2を越えて神淵神社の横に出る。これは裏参道と呼べるだろう。
古い地図
以前、天王山に登っているのに、ストリートビューで見る天王山林道の入口の風景を見た記憶が全くない。古いページを探してみると葛屋神社から脇参道を登っていた。

コース地図《時間》

滝見橋北詰 09:35
  ↓
天王山林道入口 10:00
  ↓
神渕神社 10:45
  ↓
天王山 11:05〜11:15
  ↓
滝見橋北詰 12:10

《町道寺洞線》
七宗町役場神渕支所の前を通り北上。これだけ七宗に通っているのに一度も参拝していない龍門寺前を通過し、滝見橋北詰の記念碑のある広場に車を置いた。
滝見橋からは落差のない滑滝が見え、これが橋名の由来かと思った。橋を渡ると馬頭観音が2体。寺洞から来れば、ここが難所の入口になる。
滝見橋から見る葉津川 馬頭観音二体
滝見橋から見る葉津川 馬頭観音二体

旧道の橋東詰を過ぎ、古い地形図の参道入口より北に階段があった。参道入口まで170歩、約100m。ただどちらの道もヤブっぽい。
階段 階段
階段1 階段2(古い地形図の参道入口)

農道から階段を登り、天王山林道の入口に立った。ここから十八丁の間に道祖神の石碑が続く。
歩道の階段 神淵神社一の鳥居
歩道の階段 神淵神社一の鳥居

《天王山林道》
林道を登って行くと使われていない浄水施設?があり、その辺りから階段2の谷が見通せたが踏み跡は見えなかった。十二丁の石碑の辺りにしめ縄を渡した道がある。結界になっている所を見ると、この道は階段1からの道だろうか。
浄水施設? 道としめ縄
浄水施設? 道としめ縄

送電線の下、ドコモ無線局の前を通り、六丁の碑から旧参道に入ったが法面で消えてしまった。よせば良いのに斜面を横切り、再度旧参道に出合った。
この道跡を行く。昭和34年再建の崩れた鳥居を跨ぎ、磨崖文字の下を通って林道に合流した。
倒壊した鳥居の基礎部 磨崖文字
倒壊した鳥居の基礎部 磨崖文字
太陽光と灌木で良い画像がなかったので2009年の画像

《裏参道》
二の鳥居をくぐり拝殿に詣で、本殿の右側から山に入った。所が、ヤブの中の何所を探しても道がない?
地図を確認すると拝殿の左側に峠2がある。本殿の裏のヤブを抜け、道に出合った。この道にもしめ縄があり、神渕神社と葉津の道標がそこら中にある。矢印はないが葉津の道標に従えば楽ができると考えた。
裏参道 道標道標
裏参道 矢印がない道標

《天王山》
峠2には中電の標示板があり、尾根を南へ天王山に着いた。前回は気づかなかったが何かの台座に見える物がある。(帰宅後確認すると共聴アンテナの基礎の残骸だった。)
そして、見覚えのある立て石。最高点には共聴アンテナの混合器が記念のように残してあった。共聴アンテナ(アナログ放送用)が撤去されて12年、 展望は全く無くなっていた。
立て石 混合器
立て石と後方に共聴アンテナの跡 混合器

《裏参道の続き》
峠2から中電標示板に従いNO.44へ。44番鉄塔からは北に釜ヶ岳、南に納古山が見えた。そして、標示板のある分岐に来た。葉津の道標の意味が理解できないが、鉄塔番号からすると「直進せず、右へ」の意味のようだ。
釜ヶ岳 納古山 標示板
右:釜ヶ岳、左:納古山 前進は45、戻りは44、右折は43

次の分岐には右画像の道標。
「神淵神社」の右上に「→×」 何だ!!
葉津から登って来る道と思っている方向に×
いっぺんに頭が混乱した。

地図を見直してようやく気付いた。葉津集落の中心は中根峠道の葉津川出合よりもかなり上流にある。
この×方向の道は葉津からの参道と思っていたが、中根峠越えをした人達が通う参道だった。
道の分岐

この道標は、画像左手の葉津から登って来た人が迷わないための「→×」だ。機会があれば、この道で葉津に下ってみたい。

気を取り直して×方向の尾根を下る。林道を横切ると荒れ気味になり、そして道は左手の沢に下りた。そこは田んぼの跡。この時期はかなり気持ち悪い。湿っぽい棚田を3段下り、谷川まで来たが渡れない。20mほど上流に腐りかけの丸木橋を見付け、慎重に渡り、林道に出た。
田んぼ跡 腐りかけの丸木橋
田んぼ跡 腐りかけの丸木橋

《町道寺洞線》
町道を下ると深いV字谷。滝があり、その先がボトルネックになっている。昔の人達の苦労を思いながら車に戻った。
草は伸び、葉っぱも茂り、今シーズンはこれで終わり。
滝 峡谷

流域面積2.7haで水は少ない この滝が橋名の由来か
峡谷
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