三等三角点州原

三等三角点州原 493.4m 郡上市美並町 2023年3月28日(火) 五万図「美濃

ストリートビューで母野に馬瀬二北岐阜線の標示板を探すが見付からない。巡視路は村外れの白山神社から始まっているとしか思えなかった。また、黒地トンネルの管理道路の入口に標示板があり、これが馬瀬二北岐阜線66番辺りに向かう巡視路の案内かと思った。

しかし地図を見ていて、これは三岐幹線199番の標示板だと気が付いた。ならば、この管理道路から199番を経由して三角点州原(予想時間1h15m)、三角点州原から巡視路で母野(同1h20m)、県道324号で黒地に戻る(同20m)を予定した。所要時間は休憩込みで3時間強でチョット気になる。

コース地図《時間》

P(黒地) 09:45
  ↓
三角点州原
 10:45〜10:55
  ↓
黒地峠 11:25
  ↓
母野 12:15
  ↓
P(黒地) 12:45

《駐車場所まで》

悩んだ末に恵通(えとおり)林道を通ることにして見坂峠を越えた。これ等の狭い道で対向車はなかった。国道156号に出て勝原橋を渡り、県道324号を南下して黒地集落に着いた。
最初、墓地に車を置いたが羽虫が多く、また民家から見えるので管理道路入口付近の空き地(私有地)に無断で車を置かせてもらった。

《管理道路》

入口の標示板は三岐幹線NO.198/199となっていた。東海北陸自動車道の電気室の裏を通り、支道に入る。巡視路の入口が分からず尾根の先端付近から取り付くと樹脂製の階段があった。

管理道路入口 杉の大木の下の標示板
管理道路入口 杉の大木の下の標示板

《三角点州原へ》

結構な急斜面。巡視路は左山で付いている。喘ぎあえぎ登るとこれまた急斜面に立地した199番鉄塔。少し登ると林道終点の広場に出て、その先は多少傾斜が緩くなり三角点州原に着いた。ここまで60分。予定より15分早く、安心して休憩できた。

急斜面に建つ199番 三等三角点州原
急斜面に建つ199番 三等三角点州原

《巡視路で母野へ》

巡視路は正に遊歩道、これなら1時間くらいで下れそうだ。標高点409は西側を巻き66番への巡視路は尾根越えをしている。

尾根道からは両側の集落(木尾・上河和)が見通せ、いい雰囲気の道は続く。
巡視路
巡視路→

黒地峠のお地蔵さま 67番を過ぎると鞍部になった。ここには石仏が御座した。帰宅後にググると黒地峠と分かった。石仏は台座を含めて1.5mくらい。偏袒右肩で薄い衣、錫杖を持ち、珍しい座像だが地蔵菩薩だ。

蓮台の下の丸い石には文字がある。苔を取って読んでみると「謹意体播村」と読めたが、何の意味だか分からない。

先のサイト https://tougeoyaji.ciao.jp/kurochitouge.htm
には峠道の県道出合の写真があるが、自分が推測した位置とは全く違っている。(20年前の記録なので現在看板は無かった。)

また、黒地峠の出典は『歴史の道調査報告書』とある。多治見市図書館(開架)にあり、すぐにでも見に行きたい。
←黒地峠のお地蔵さま

68番を過ぎると標高点342には巻き道があるが、小那比川から長良川までの郡界尾根の踏破を目指しているので342mのテッペンまで行き、コンパスをセットして下った。

近頃コンパスワークがうまくいかず尾根が見付からない。でも69番鉄塔が樹間から見えて一安心。69番からはジグザグ道が始まった。下りかけてすぐに見落としそうな所に石仏が。行ってみると真南向きでガケの上に御座した。
銘は「愛登茶j謹〇・岩ギ百日安全」、仮名混じりのようだが読めない。読みが間違っているのだろう。

県道側から登って来た電灯線 ガケの上の石仏
県道側から登って来た電灯線 ガケの上の石仏

このジグザグ道には樹脂製の階段がある。巡視路だったのを忘れていた。でも、元からあった道を巡視路として使っているのだろう。集落からの行き先はあのガケの上の石仏か?

もうすぐ里と思われる辺りに今度は四体の石仏が御座した。右の地蔵菩薩は元禄十一年で忠臣蔵よりも古い。この石仏群から50m程進むと母野に下りた。標示板は何と民家の間にあった。こんな集落の真ん中に標示板があったとは、見落として当然だ。

石仏群 母野の民家
石仏群 母野の民家

《県道324号》

集落を抜け、白山神社にお礼の挨拶をして、白石橋を見に行った。車は通れないと思っていたが轍があった。

白山神社 白石橋
白山神社 白石橋

落石防止柵の開口部 黒地峠越えの県道出合と予想した待避所の落石防止柵開口部から入ってみると踏み跡は植林の中で消えた。

帰宅後に気付いたが、このから北側に馬が落ちる程の難所があり明らかに間違っていた。
←落石防止柵の開口部

母野から1台の車とも出合わず車に戻ったが、友釣りのシーズンにはそこら中に車が溢れるのだろう。

《歴史の道調査報告書(全5集)》

多治見市図書館に閲覧に行った。検索では書架にあることになっているのに見付からない。尋ねると資料室に行けと言わた。資料室の入口の書架には第1集のみ。更に探してもらうと奥の書庫から2・3・5集が出て来た。

郡上街道は第2集に収録されている。一番面白そうな第4集(岩村街道・大井道/中馬街道・下街道脇道等)は欠落。「あるってなってるじゃん」てクレームを入れたい気分を押さえて、郡上街道を読む。

峠の地蔵さまの台座の文字は「村橋休意謹之立」とのこと。字を読み間違った上に逆から読んでいた。気付かなかったが他に「元禄十一年戌寅十月念四日」とも刻んであるらしい。里近くにある石仏群の地蔵菩薩と同じ日付けだ。

第4集は可児市図書館(閉架)にあるようだ。本当にあるかどうか。一度見に行こう。
(参考)津保街道 現吉川町⇒口野々⇒樋ヶ洞⇒見坂峠⇒殿村⇒(津保川)⇒金山

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