宮洞(三等三角点) 808.4m 下呂市(/白川町) 2016年4月25日(月) 地形図「加子母」 《宮洞峠について》 散歩中のご婦人に有本に抜ける峠の名前を聞くと、「あそこのおばあさんは有本から嫁に来た人だから知ってるはずだよ。」と教えてくれた。 家を訪ねて、お話しを聞く。お歳からみると昭和30年頃に峠を越えて嫁入りされたのだろう。 曰く、「宮洞峠、有本の人は有本峠。」だと。また、洞の入り口に白山神社があるから宮洞とのこと。 【時間】 白雲座駐車場 09:35 ↓ 伊佐峠 10:10 ↓ 伊佐林道終点 10:20 ↓ 伊佐峠 10:30 ↓ 宮洞(三角点) 10:55〜11:05 ↓ 宮洞峠 11:30 ↓ 白雲座駐車場 12:05 |
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《駐車場所》 前夜、駐車場所を探してストリートビューを見たがいい場所はなかった。唯一置けそうなのが地形図の鳥居マークの対岸の路肩だった。そして今日、そこに車を置いて辺りを見ると何やら広場が見える。 「アア、あれが白雲座か」。 車を置かせてもらった。 |
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白雲座 | 白山神社 |
《伊佐峠越え》 集落内を行き、最奥の民家から道なりに進んだ。沢を渡ると結局林道終点に出合い、ここが現在の峠道の入り口になるようだ。 掘れ道を進むと、尾根を乗り越して右山になり、立派な道が続いている。 |
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掘れ道 | 峠道 |
伊佐峠には馬頭観音さまがおられ、腰掛のための石が10ケくらい、それに石台と呼ばれる背負った荷物を下ろす石も置かれている。 何百年もの間、人の往来があり、廃校になった門和佐小学校の遠足もここに来たという。(先述のおばあさん談) |
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伊佐峠全景(吉田側から見る) | 馬頭観音 |
峠から吉田側に下ってみると、雨水を斜面に流すようにしてあり、笹は全くない。少なくとも平成11年までは吉田の自治会が整備していたという。(『美濃の峠』より) 林道の終点に降り立つと、峠道は里に向かっているが、この先は先日見た食害防止柵の所にある砂防ダムで切られているらしい。折り返してジグザグ道を登って伊佐峠に戻った。 |
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《三角点宮洞まで》 前回の矢高の失敗に懲りて、今日は親指ナビを実施。地形図と地形の高低差と時間と方位を確認し、10mの誤差もなく進んだ。とは言え、ここには薄い踏み跡があり、境界クイもほどほどにある。何にも増して地形が単純だった。 三等三角点宮洞は松の根元に隠れていた。 |
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親指ナビ(親指の先が現在地点) | 三等三角点宮洞 |
《宮洞峠から下山》 上記地図のA地点は宮洞峠と同じ標高なのに峠ではない。有本・中村間を最短で結べるのだが。地形図をよく見ると、有本側は傾斜がきつく、このルートは選ばれなかったようだ。 宮洞峠は両側ともに道が確認できる。中村に下る峠道は斜面を横切る個所は多少の笹ヤブ。50mほど下ると観音様が居られた。 |
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峠道(山道) | 峠下の観音様 |
そして谷道になると道は怪しくなり、棚田の跡の石垣の縁は谷川に洗われて道は消えかけている。広い河原を歩くと、耕作放棄された田んぼに出た。 のどかな中山間部の水田を見ながら白雲座に戻った。 帰路、朝のおばあさんの家に寄り、2つの峠道のことを話すと懐かしそうにしてみえた。 その後、有本から鳥屋峠を見るため、松坂峠を越えた。 |
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棚田跡の峠道 | 耕作放棄地の横に峠道 |
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