相戸岳から望む北山(2012/2/24)
北山 925m 山県市(旧美山町) 2012年3月11日 地形図「美濃」
【登り】
P8:55−600mH炭焼き跡9:05−谷二俣炭焼き跡9:30−谷分岐9:55
−844mP10:45−三角点11:05−山頂11:20
【下り】
山頂11:40−谷二俣炭焼き跡12:25−P13:15
《北山の思い出》
1994年6月、北山の登り口を探しにバイクで東洞谷の奥まで行った。最奥はえん堤の工事中で、現場の人に「北山の登り口は・・・」と聞くと「何かにあったよ」と車で先導して案内してくれた。そこは谷川を渡った所で、「北山 すぐに丸太橋があり900m」と書かれていた。
同年7月、その場所から入山したが植林が終わると潅木のヤブの壁になり、進めなかった。
今考えると「900m」とは何なのだろう。ちなみに758mPまで約800mとなる。
《今日の予定》
ウエブを探しても、北山を東洞谷から登った記録は「よっこら山歩き」さんのページしか見付からない。東洞谷奥の橋の所から北西の尾根で758mPを通り、山頂東のピークから山頂に至るルートで特徴のない斜面が多くて難しそう。
今回の目的は以前の入山地点が集落内の東洞下橋か、林道奥の橋かを確認すること。もし以前の入山地点が東洞下橋なら702mPまで登り、南北尾根に行けるか。ダメなら三岐幹線の巡視路で南北尾根に上るまでを予定した。
《東洞》
洞戸から柿野川に沿って進み、東洞に入った。三岐幹線の下を過ぎるとすぐに加圧ポンプ場があり巡視路の入口だった。そして、東洞下橋に着いた。車を止め、辺りを見回しても18年前の記憶とは違っている。ここではなかったんだと車を進める。
道幅は狭くなり薄暗い植林を抜けると東洞谷を渡る橋がある。その手前には大きな広場(以前はなかった)があり車を置いた。まずは谷沿いの道を見に入ると、「すぐに丸太橋」はなかったが、沢を渡って踏み跡が尾根へ登っている。記憶にはないがここだ。
東洞奥の橋 | 尾根の取付き(伏流している為水量は少ない) |
ではどうしよう・・・、??。
とりあえず谷沿いの道に入ってみよう。もしかしたら南の尾根に上がれるかもしれない。もしダメだったら巡視路へ転進しようと考えた。
《谷沿いの杣道》
尾根ルートの入口を見送り、先へ進むと炭焼き跡で行止まりになったがよく見ると対岸に渡っている。谷から離れると滝を巻く道になっている。足場の悪い個所もあるが桟道は補修されていて何とか歩ける。
沢に下ると丸に京のマークが杉の幹に描かれていて、きっとこの辺りの山主なのだろう。植林の中の杣道は途切れることなく続き、南斜面から落ちる滝を見ると炭焼き跡のある二俣になった。
滝 | 丸に京のマークのある谷 |
右にも左にも杣道はあるが、ここは当然右に入った。しかし、600mH辺りでついに道は消えた。人は欲深い、せっかくここまで来たからにはもう少し登ろうと思った。
枯れ沢の左岸を上ると左に沢が分かれ、直進する方は自然林になり、岩で塞がって見える。登ってはみたが、落石と転落の恐怖に負けた。右斜面の植林を登ろうかとも思ったが傾斜は厳しそうだ。
植林のある左の枝谷へ入った。左右共に岩の壁になっているが谷はどうにか歩け、しばらく我慢すると前方が明るくなった。急斜面を慎重に登ると、ここにだけに道があり、獣道だろうか。そしてようやく尾根に乗った。
枯れ沢の岩場 | もうすぐ尾根 |
《尾根道から山頂へ》
登った支尾根は植林界で、すぐに尾根に出合った。何所かで見たような景色。曲がった支尾根から尾根に出合い、石灰岩のオブジェ、見たことがある、デジャブなのか。
844mPから来た道を見る | 石灰岩 |
この尾根道は岩がぼこぼこのツームストーン、口ずさむ歌は当然『いとしのクレメンタイン』。今度、円原でもう一度歌おう、などと安心していると、山頂直下でヤブが待っていた。
足跡を追うと潅木をくぐっている。「イノシシはいいよな、こっちは人間だ」。枝を払い、目の前の反射板に向かって突き進み、ようやく山頂丘に着いた。
ヤブ | 手前が標高点844m・右端が相戸岳 |
《山頂丘にて》
反射板のフェンスにナッ何と17年前に付けたガラエポ(ガラスエポキシ)の板が残っていた。この板は3箇所に付けたと記憶してる。蕪山の中腹、橋ヶ谷山の山頂、そしてここ。当時こういう行為を「いけない事」とは認識していなかった。今日ははずして持って帰ろう。
三角点に挨拶をして、最高点に向かう。カルスト地形で岩ゴツゴツで歩きにくい、その上にこのチクチクはなんなんだ。そして、初めての北山山頂。
三角点 | 北山山頂 |
木の間越しに見える北の山は何だ、白い山は何だ、はっきり見えないが気分は最高。青い空の下、風も無く良い感じ。のんびりと過ごし、三角点に戻った。
《下山》
コンビ二の袋をウエストベルトに通し、ゴミ回収の準備をし、一番にフェンスに付けた板を入れた。山頂直下のヤブを抜けて東を見ると、隣の小尾根の方がヤブが薄く見え、あちらが正解かもしれない。
板切れ | 支尾根から見た山頂東の900m峰 |
支尾根から左下の谷を見ると作業小屋の残骸が見えた。もしかすると600mH付近で杣道がなくなったのではなくて、道をはずしたのかもしれない。その杣道は本谷を嫌って北の斜面に向かい、あの作業小屋に続いているのだろうか。
尾根からの下降点のテープが外れていたが、どうにかクリア。足元さえ注意すれば下山は速い。
車に戻り、袋を取ると大きく破れていた。紙くずをこぼしてなければ良いのだが。
《感想》
下見のつもりだったので、面白くない道を歩いてしまった。ほとんどが植林の中のなので樹相の変化はなく、見るものは滝と岩の壁、それと尾根道の石灰岩の造形くらい、でも道迷いの危険度は東尾根コースよりは格段に少ないと思う。