華立峠

華立峠・石仏峠 多治見市内根本〜北小木 2019年9月2日(月) 


《道標とその道筋》
今井村の道標
八曽自然休養林の北辺(ゴルフ場との境)を東進すると道標があり、「右うつつみち、左たじミみち、今井村」とある。

「うつつみち」は国境を南下して北小木を通り、大原の奥の峠を通って尾張の内津に抜ける道と分かる。「左たじミみち」は華立峠を越えて今渡街道に出合って多治見へ行くと何となく思っていた。しかし、峠を越えて大薮に下ると遠回りになるようにみえる。もしかすると華立峠から尾根道で南下するのではないかと思っていた。

過日『翁のたわごと』に、「買い物と言えば犬山まで行く(中略)その犬山へ行くには、根本の石仏峠(西山町)を越えて・・・・・」とあり、イラストには根本の元昌寺から石仏峠に登り、尾根道で華立峠まで行き、そこから犬山へと描かれている。

これで納得。昔徒歩で多治見町から犬山へ行くには、今渡街道を行き、根本から高社山の稜線に乗り(石仏峠)、華立峠から西進して今井村の道標の前を通って行ったんだ。


《道筋の確認》

道筋の地図

上の地図は、古い地形図と地理院地図とを切り取り、八曽山と四等三角点大針が一致するように調整して、古い地形図の道筋をプロットして、地理院地図に落とし道筋を確認した。下記の地形図の破線路(小径)を参考にしている為、道筋は明治時代のものとなる。

石仏峠の位置は皆目分からない。ゴルフ場が出来る前の地形図で見ると、該当しそうな個所は現在のゴルフ所の駐車場になる。


《参考資料》
  • 5万分の1地形図 「太田」  明治44年測量 大正元年発行
  • 地理院地図
  • 『翁のたわごと』 (著者は明治35年生まれ、多治見市小泉町の方、平成2年発行)

《歩いてみよう》

5月8日の細野では左ヒザを痛めた。半月板損傷。梅雨が明けるころには歩けるだろうの期待は裏切られ、7月20日ごろは畳の上でも歩きにくい状態。
発症から4ヶ月になり、ようよう階段を普通に登れるようになり(下りはまだダメ)、今日は歩いてみよう。

本日のコース知事


《行き》

諏訪神社 08:50
  ↓
KDDI基地局 09:15
  ↓
ゴルフ場管理事務所 09:50
  ↓
ドコモ中継所 10:40



《戻り》

ドコモ中継所 10:55
  ↓
ゴルフ場私道から山へ 11:25
  ↓
諏訪神社 12:35


《根本町内》


諏訪神社に車を置き、拝殿でヒザの安泰を祈願して出発。元昌寺から代官屋敷跡を見に行った。Webでは違う場所を指しているものもあるが「可児郡小泉村総図」を参考にした。何もない。でも歴史に残る代官殺しの関連場所。江戸送り4人の一家に連座制は適応されたのだろうか。

途中、畑仕事をしているおじさん2人に尾根を指差し、「あの尾根を登って、高社山と華立峠の稜線に乗る付近に石仏峠(音読みと訓読みで)はありますか?」と聞くと、1人は「知らんな・・・」、もう1人は「ない。」と取り付く島もない。

KDDI基地局の階段を登り山道に入った。2006年4月にこの道を下っているが、全く記憶にない。

KDDI基地局 小径
KDDI基地局 小径


《ゴルフ場付近の道》

所々に倒木だのシダヤブなどで道がふさがれているが分岐(A点)に着いた。この分岐をB点だと勘違いしていて右に入った。

しかし、下るばかりで間違いに気付き、分岐(A)に戻り、ここがB点だと思っているのでコンパスを西にセットしヤブを進んだ。

電気柵を跨いで広場に出るとゴルフ場の整備車両のモータープールだった。職員が2人居られ、「不法侵入ですみません。」と断り、現在位置を教えてえもらった。
ゴルフ場管理事務所付近の地図
行きは青色破線
戻りは茶色破線

教えてもらった通りに進み、林道の出口に着いたがフェンスがあり、横の法面から林道に下りた。もはや車が通った痕跡はなく荒れ放題。日当たりの良い所は草がぼうぼう。
古道の跡は確認できず、林道のルートが古道の名残だろうと納得させて華立峠に立った。

廃林道 華立峠
廃林道 華立峠


《ドコモ無線中継所》

廃林道の対面の無線塔への舗装道路を登った。最初のカーブのテッペンにお地蔵さまが居られた。左側に「うつつなごや」とあり、移設の際に向きが逆になったのだろう。

お地蔵さま お地蔵さま
中央の踏み跡が大薮へ下る古道かもしれない お地蔵さま

無線塔の奥から廃林道に入り、「今井村の道標」へ向かう古道を探そうと思ったが一面の草むらで断念し、無線塔のゲート前でお昼にした。


《戻り》

廃林道を戻る気にならず、ゴルフ場の私道を通らせてもらった。駐車場の東の端から山に入り、尾根に登ると道があった。電気柵を跨ぐとすぐに分岐があったが無視してしまった。そしてB点と思い込んでるA点に着いた。(上の地図の茶色破線参照)

今日は着ているシャツが違い、コンパスはリックの中。取り出すのが面倒。ほぼ正午なので太陽を背に歩きだした。見覚えのあるテープもあり、安心して進むが踏み跡がなくなった。見覚えのあるはずだ、行きで間違えた道にまた入ってしまった。

この時、ようやくA地点・B地点の取り違いに気が付いた。正規の道に戻り、急な下り斜面は左ヒザをかばい、右足は絶対に左足の前に出さないようにして歩いた。
それでも、諏訪神社の手前で右ふくらはぎと左太ももがつった。制限時間内で、ほぼ平坦地だったのに。



美濃一人多治見市内の散歩>華立峠・石仏峠